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労災認定求めて提訴

夫の過労死認定求め国を相手取り提訴=愛知

トヨタ自動車の関連企業で働いていた三輪敏博さん(当時37歳)が死亡したのは過労や仕事でのストレスが原因だとして、妻の香織さん(37)(安城市)が8日、国を相手取り、半田労働基準監督署が労災申請を認めなかった処分の取り消しを求めて名古屋地裁に提訴した。

訴状などによると、敏博さんは人材派遣などを行う「テー・エス・シー」(本社・横浜市)元社員。別のトヨタ関連会社の愛知工場で救急車用ベッドの組み立てや取り付け作業などに従事していた2011年9月、自宅で就寝中に虚血性心疾患の疑いで死亡した。当時は東日本大震災の影響で仕事量が急増し、死亡直前の1か月の時間外労働が約99時間に上ったほか、うつ病で十分に睡眠が取れない状態だったという。

記者会見した香織さんは「労基署は時間外労働が過労死の基準に満たず、うつ病も『私病』と形式的に判断したが、もっと現実を見てほしい」と訴えた。

[読売新聞社 2014年4月9日(水)]